B型に行ったら研究員になりかけた話

就労継続支援B型に通い始めて1週間。

私は今、少し混乱している。

なぜなら、どう考えても私がやっていることが「利用者」の仕事じゃないからだ。

普通、B型と聞くと、

「体調に合わせて無理なく働く場所」

というイメージがある。

もちろんそれは間違っていない。

でも私の今週は少し違った。

最初はYouTubeのショート動画台本を書くところから始まった。

そこまではよかった。

ところがある日、代表から長編動画を見てほしいと頼まれた。

動画を見た私は、

「なんか説明が多いな」

「画像があると分かりやすそう」

「話の筋道が追いにくいかも」

と思った。

そして気づいたら、

動画分析レポートを書いていた。

さらに気づいたら、

「動画の改善点」ではなく、

「制作システムの改善案」を考えていた。

さらにさらに気づいたら、

レビューシートや品質管理の仕組みまで作り始めていた。

途中でふと思った。

これ、福祉だよね?

私は利用者だよね?

すると代表から返信が来た。

「引き続き分析・改善などお願いいたします。」

明日の午前中に共有予定らしい。

利用者に対する文章としては、なかなか強い。

しかもZoom会議も多い。

契約してまだ1週間なのに、もう何回話しただろう。

普通は朝と終わりの連絡くらいではないだろうか。

私はなぜブランド戦略会議をしているのだろう。

でも不思議と楽しい。

工賃300円なのに楽しい。

もちろん、冷静に考えれば300円でやる内容ではない。

でも私はずっと、

「なんでそうなるんだろう」

「本質は何だろう」

「どうすれば再現できるんだろう」

を考えるのが好きだった。

だから動画を見ても、

動画そのものより、

「なぜ登録したくなるのか」

「なぜ離脱するのか」

「なぜ面白いのか」

を考え始めてしまう。

もしかすると私は、

働く場所を探していたんじゃなくて、

研究テーマを探していたのかもしれない。

もしこのB型がいつかYouTubeの銀の盾をもらうようになったら面白い。

設立半年のB型。

長編で悩む代表。

契約1週間の利用者。

そして、なぜか生まれるレビューシステム。

その頃には私は、

利用者ではなく、

「コンテンツ研究員」

と呼ばれているかもしれない。

そんな未来もちょっとだけ見てみたい。